生成AI活用において子どもたちが発揮すべき資質・能力は、創造力(Creativity)です。
生成AIは、現在技術的に飛躍的な発展を遂げていて、文章生成のみならず、画像生成、音楽生成、動画生成などの多様な機能を持つようになり、さらにその高度化の進化は止まるところを知りません。
そして、その進化による精度の高い作品の生成は、たんに個人の趣味のレベルを超えて、産業の発展や商業化による収益ビジネスの拡大、芸術界の拡張、文壇の多様な展開に至ようになっています。この動きは、今後ますます活性化されることは間違いありません。
そのような生成AIの高度で多様な生成能力を活かすことができれば、人間の創造力は一層伸長することが期待されます。また、表現力や製作技能に課題のある児童生徒の創造活動を支援することによって、子どもたちの自尊感情や自己効力感を高めたり、将来の就業力の向上にも繋げられるようになることでしょう。それは、学校教育の教育的公平や公正を保証することにもなるのです。
このように考えると、生成AIの活用は、たんに情報活用能力の発揮や習得に留めるのではなく、子どもたちのマルチモーダルな創造力を発揮させる方向で開発すべきであることがわかります。